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手をつなぐ

日々のこと、好きなもののことなどツラツラ書きます。

牛の鈴音

朝散歩をしたり、DVDを観たりするのが好き。
今朝もそんなことをしたい気分。
部屋の大きな窓を半分だけ開けてみる。
春の朝の空気。
馴れ馴れしく体にまとわりついてこなくて
かといってよそよそしくもない。
気持ちいい風。

・・

昨日は韓国映画『牛の鈴音』を観た。
場所は桃谷のタルマヂ。
焼肉亭高橋の3階に最近オープンした文化交流空間。
民俗的な家具が揃えられた空間でナツメ茶や柚子茶、
オミジャ茶を飲める。おいしいお饅頭なんかも。

座布団にペタンと座ってスクリーンを眺めた。

静かな映画。
畑仕事に精を出すハラボジ(おじいさん)とハルモニ(おばあさん)。
そして牛。
二人は牛と一緒に、昔ながらのやり方で米やコチュ(唐辛子)を
作っている。
農薬は使わない。
ときどき静寂を破るようにハルモニの愚痴が聞こえてくる。
「こんな男に嫁いだばっかりに私は一生苦労させられる!」
「お隣の畑の旦那はとっくに農薬を使って嫁に楽をさせている。
それなのに私は・・・」

でも絶対に譲らないハラボジ。
40年連れ添った老牛のことを
「わしにとっては人間より大切」と言う。

牛に並々ならぬ愛情を注ぐハラボジとそれに嫉妬するハルモニ。
その姿はなんだか愛しい。
 
都会に出てお盆だけ帰ってくる子どもたちは
そんなハラボジに、「もうこれ以上働かないで」
「牛はもう売ってしまって」と強く勧める。
「心配なの」と。

・・

老いるというのは失っていく過程なのかな。
得たものはいつか手放すときが来るけど
それだと老いは悲しいばかりになってしまう。
それとも、悲しみを受け入れるために老いるのかな。

私にはまだよくわからない。


 f5df7d0c.jpeg



 



何も語らないハラボジの眼差しが切なかった。






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