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戦場のピアニスト

最近、해금(ヘグム)に猛烈にハマっている。
勉強の合間やご飯が炊けるのを待ってるとき、
少しでも時間ができたら(!)、とにかく弾いている。
本当におもしろい。
今は『고향의 봄(故郷の春)』という古典の名曲を練習している。
こうして書きながらもまた弾きたくてうずうずしてくるからヤバい。
中毒だ。

・・

映画『戦場のピアニスト』を観た。

~簡単なあらすじ~

ポーランドの有名なピアニスト・シュピルマンが
ナチスヒットラー率いるドイツのユダヤ人迫害から逃げに逃げるさまを描いた映画。
シュピルマンは他のユダヤ人同様、ワルシャワの自宅を追われ、
かの悪名高きゲットーへ送り込まれる。
彼は"富裕層"を対象としたカフェでピアノを弾き、
飢餓と疫病が蔓延するゲットーでの生活をなんとか維持しようとした。
しかしその努力もむなしく、彼はその後、家族と共に絶滅収容所へと移送されることになる。
絶滅収容所とは、その名のとおり、移送されてきたユダヤ人を
24時間以内にガス室送りにし、"全滅"させることを目的とした収容所だ。
そこで家族は全員虐殺されるも、彼だけはその場にいた知り合いのユダヤ人警察官の計らいで
収容所から脱出する。
しかし、その後も地獄のような逃亡生活が続き・・・(詳細を知りたい人はココを)

簡単にいうと、149分もの間、ひたすら逃げて逃げて逃げまくるという
暗澹とした内容。
シュピルマンはポーランドに実在したユダヤ人ピアニストであり、
この映画は実話をもとにしている。
途中、観るに耐えない悲惨な場面が多数出てくる。
それがいかにも、実際にあったんだろうなというリアリティを持って再現されているので
生生しさがすごい。
でも不思議と、鑑賞後に気持ちが沈むことは無かった。

これはたぶん、主演のエイドリアン・ブロディの力やと思う。
実際、シュピルマンのように絶滅収容所から逃げ出せた人はほとんどおらず、
さらにその後も生き抜いた人となると、
本当に数えられるほどしかいないらしい。
そんなサバイバルな状況を生き抜いた人間というと、無骨で屈強な男の姿が思い浮かぶ。
しかし、シュピルマンはピアニスト。
繊細で、体の線も細い、そんな男だ。
度重なる逃亡の末、彼の頬はこけ、髪も髭も伸び放題となる。
"生"への執着から廃墟を徘徊し、食べ物をあさり、藻が生えた水をすくっては飲む。
その姿は本当に痛ましいとしか言いようがない。
でも、彼が野蛮で粗暴な人間に成り下がったのかというと、そうではない。
ピアニストはどこまで行ってもピアニストなのだ。
憂いを帯びた目の輝きは、僅かな希望と大いなる絶望を宿したかのようで、
彼の周りにはどことなく気品が漂っているようにも見える。
それはまさしく、美しい音の世界を生きる人のそれなのだ。

生き抜くためのしたたかさとたくましさ、一方で、気品と憂い。
相反するものが同居した、戦場のピアニスト・シュピルマンを、
主演のエイドリアン・ブロディは見事に演じている。
極限状態に陥っても、気品を失わずに生きるシュピルマンの姿は、
人間の持つ底知れない力を表わしているようでもあり・・・。
ただ強いだけじゃない、弱さと強さのどちらにも振れながら生きる彼の姿は
自然そのもので、でも結局、そういうのが一番"強い"のかもしれないと思った。

『戦場のピアニスト』、良かったです。
(有名な映画なので既に観た人も多いかと思いますが・・・)
映画は次、ピアニストシリーズで、『海の上のピアニスト』を観ようかと。
また感想書くかもです。



良い週末を☆




b5358bc1.jpeg




シュピルマンを演じた
エイドリアン・ブロディ












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