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手をつなぐ

日々のこと、好きなもののことなどツラツラ書きます。

カテゴリー「好きな音楽」の記事一覧

響く

2008年のことを少し思い出していた。
あの頃。
私はとても元気が無くて、毎日朝の来るのが苦痛でしょうがなかった。
淀んだ空気が常にまとわりついて、綺麗な空気を吸おうもんなら過呼吸になるみたいな。
気づいたら涙がこぼれていたりもして。

高木さんが2008年にしたというコンサートの映像を観て、このコンサートを当時の私がリアルタイムで目撃していたらすごく良かった気がした。
正直、最初観たとき、ザワッと…ちょっとした恐怖を感じた。
ちょっとした?いや、かなり。
怖い、と思った。
なんやろう。響くものが大きすぎたときに感じる恐ろしさというか。
ものすごく響くのでびっくりした。
これを当時の私が聴いて目撃していたら、きっとどっぷり浸かってハマリこんでいたに違いない。
高木さんの音源、全部聴いたやろうな。
あと、神話も調べて、民族音楽とかもどんどん聴いてってかなりやってたと思われる。
私、そういうことしちゃうので。笑
抑えられない衝動というか。

音楽って癒しである一方で特定のものにハマりこむことには恐さも同時にある気がする。
それが創作曲であるとき、特に。
その音楽を好き!!ってなったら、音楽を創り出すその人のことも好き!!ってなって、
でもその人と自分は直接出会っているわけではないから、音楽を介した虚像がどんどん膨らんでいく。
その虚像は自分の理想とする何かをふんだんに含んだ姿だから、あるとき自分の作り上げたイメージにそぐわない何か、許容できない何かが生じてきたときに、ふいにパリン!と壊れてしまったりする。
そうなってしまったら、それほど大事だった音楽を聴くことに今度は痛みが伴うようになる。
酷いときには聴けなくなってしまう。
…と、思う。

でもたぶん、高木さんの場合は大丈夫。
高木さんの音楽って、ご本人の内的世界の反映って感じがあんまりしないというか。
自分を知ってほしいみたいなのがあまり感じられない。
むしろそういうのほとんど無い気がする。
音楽の方が高木さんを引っ張っている感じというか。
この感覚は内田光子さんのモーツァルトを聴いてるときの感じに似ている。
いい意味で、少し音楽とご本人の間に距離があるというか。
距離?…いや、一体やな。うーん…何といえばいいのか。
脚色がない、という方が正しいのかな。
内田光子さんもやけど、あの方の場合、モーツァルトの音楽が身体に憑依しているみたいな印象を受けるんやけど、高木さんも、高木さんに降りてきた音楽が憑依しているみたいな感じがする。

何やらエラそうに色々書いてしまっているけど、
私は楽器やってるけど、音楽のことそんな知らないです。
すいません。
ただ、感覚的にそう感じるという話。
心が動いたので書いてしまった。

・・

Tai Rei Tei Rioコンサートの音楽、繰り返し聴いてたら段々気持ち良くなってきた。
これはきっと救済の音楽やなぁ。
今はもう安心して浸れる。
委ねて大丈夫な音楽。
唯一無二の本当に綺麗で美しい音。
ただ感じるだけでいい音楽。
当時の私に聴かせてあげたいわ。

(そしてこのDVDを入手してほしい!)
 
 
 
高木正勝 Takagi Masakatsu - 'Tai Rei Tei Rio' 2008
https://www.youtube.com/watch?v=qa8VX0uXfjA
 

PR

みんなで

高木正勝/めぐみ

https://www.youtube.com/watch?v=HxTNgfDCabg



太鼓の音がどんっどんっ!て迫ってきて
心の鼓動なのか、太鼓の音なのかわからない。
それともその両方が掛け合わさって響いてるのかな。

”みんなで”っていう歌詞、いいな。素敵やな。


追記
娘がグズグズするからこの曲流したらピタッと泣き止んで笑顔に!!
ビックリ!
大山咲みのライブもDVD化されないかなぁ。
観たいなぁ。



















二度とこないこの日を

高木さんのライブDVD、本当に飽きないなぁ。
毎日娘とリピートで聴いてるけど。
山咲み、というキーワードで検索したら、かのライブを絶賛してるツイートやブログやらをたくさん発見。
本当に、すんばらしく良いです。
聴き込んだ今、さらにそう思う。
Amazonとかで売ってないし、たしか販売数量も限られてるようなことも言ってた気がするから世の中に広がるとかは無いのかもやけど…。
広がらない方がいいのかな。
ヘタに商業的に売れたら高木夫妻の静かな里山の暮らしが脅かされるかもやしね…。
気になる方はここから↓
http://www.inpartmaint.com/shop/takagi-masakatsu-yamaemi/
CD・DVDの装丁もとても美しいです。

このライブを流しながら子どもと遊んだり、時々一緒に歌ったり、リズムに合わせて赤ちゃん体操をしてみたり。
一緒に添い寝をしたり。
娘はアイヌ歌唱の唄い手さんの声が好きみたいで聴きながら気持ちよく寝入ることが多い。
時間をゆっくり安らかにしてくれる音楽。
おおはる、という曲の前奏で高木さんの弾くピアノがキラキラしててとても好き。
雪解けのイメージなのかな。
(今ジャケットの曲目見たら正確には前奏じゃなくて、aquaって曲だった)
そのあとにみんなで演奏されるこの曲は大自然の中で射し込む朝日にギュッと包まれてるみたいに気持ちよくて清々しい。
もうホント聴いてみて、としか言えないけど。
うちの子はあんまり泣かなくてニコニコ機嫌よくしてることが多いので、色んな人から大らかな子やねぇとか言われるけど、この心の落ち着きの一因は山咲みライブDVDにあると思ってる(本当に。これとあと、かがやきっていうアルバムね)
あとは絵本かな。
絵本が大好きなのです。
私に似たのかな。
読んであげると毎回何度でも大喜びしてくれる。



子育てって楽しいのにな。
大変、とか、しんどい、とか、なんでこんなネガティヴなイメージばかり横行してるんやろう。
こんなに楽しいのに。
毎日少しずつ色んなことができるようになって、賢くなっていく。
昨日までの姿はもう今日には無かったりして、それが嬉しくもあり切なくもある。
この先の成長した姿を早く見たいような気もするけど、もっとこの子の今を大切に保管したい気持ちにもなる。
一瞬一瞬がかけがえのない。
生きてるってこういうことなんやと、子育ては教えてくれる。
母になれたこと、良かったな。


美しい音

高木正勝さんの『山咲み』というライブアルバム&DVDがとても良い。
笛、マリンバ、ヴィオラ、バイオリン、弦バス、パーカッション、そして高木さんのピアノと、アイヌの唄い手さん。
圧倒的な心地よさ。
清々しい気持ちにもなるし楽しく心踊るようでもあり、グッと切なくもさせられる。
DVDで数日鑑賞していて今朝はCDで聴いてみているけど、これまた違った魅力が見えてきて楽しい。
なにせライブなので、演奏によってはわ、わ、わ、と、若干ハラハラさせられるものもあったりする。
けれど、それがまた良かったりする。
それもまた良しと思わせるキラキラ輝く力が全編を通じてあるというか。

高木さん、私とほぼ同世代なのに全然そんなふうに見えない。
なんか、俗世を離れた雰囲気を醸し出しておられるというか。
天才。なんじゃなかろうか。
おそらく、たぶん。
個々の楽曲自体のもつ魅力がすごいのだ。とにかく。
演奏者の人たちがあんなに気持ちよく弾けるってね。
曲のもつ力に惹き寄せられてるところが大きいんじゃないかなと思う。
この世の美しい音たちを集めてこられる力を持った人なんやろう。



終盤、アンコールの曲で「Rama」というのがあって。
静かなピアノの音色の前奏的な演奏から始まり徐々にピアノの音が大きくなっていって…
心をギュッと掴まれるような感覚。
そこにヴィオラが入ってバイオリンが入って、奏でられる主旋律。
情熱的であり切ないメロディー。
泣きそうになる。
他の楽器たちも一気に入って足元が揺れるような太鼓のリズムと共にどんどん盛り上がりを見せていく。
美しい以外の何物でもない。

他にも素晴らしい演奏はもちろんあるんやけど。
というか、全部の中にこの曲があるからより良いのかな。
こんなギスギスした世界の中でも純度100%の清らかな何かがあると思わせてくれる。
そんな音楽。

久しぶりに良い出会いでした。
ありがとうございます、と言いたい気分!



氏が30歳の頃のインタビュー記事を発見。
今回のライブアルバム聴いてこれ読んだらなるほどそういうことかと不思議と伝わるものあり。
http://white-screen.jp/?p=2743







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