手をつなぐ
日々のこと、好きなもののことなどツラツラ書きます。
癒しと学びと勇気と
昨日(水曜)と今日(木曜)の話。
昨日は同志社大学の寒梅館にチェロの演奏を聴きに行った。
アムネスティの設立50周年記念コンサートの京都公演で、
ヴラダン・コチさんというチェコのチェロ奏者のコンサートだった。
コチさんはプラハ室内オペラの首席チェリストでありながら、
かつて、チェコ・スロバキア国家に忠誠を誓う書類への
署名を拒否し、それにより投獄された経験を持つ方。
そのときアムネスティが積極的に釈放を求めて支援したとかで、
今回のコンサートツアーをする運びとなったらしい。
コンサートは盛況で、1,000席ほどのホールがほぼ満席。
コチさんのチェロは透明感があって優しかった。
特に、ドヴォルザークの「ロンド ト短調 Op.94」の演奏は素敵で。
楽曲の哀愁溢れる旋律がコチさんの辿った苦難の日々と重なるようで、
しっとりと聴き入らせてもらった。
伴奏のピアノもコチさんのチェロの優しい感じをうまく汲み取った、
控え目ながらもしっかり聴かせる演奏だったと思う。
ダブルアンコールを含め、2時間半にわたる素晴らしいコンサートだった。
そして、今日。
友人のゆじゃに誘われて、立命館大学で映画を観てきた。
『女と孤児と虎』という映画。
韓国からデンマークへ養子に出された当事者が
「国際養子」という存在の問題点について多角的に迫った
とても奥の深い映画だった。
そもそも自国から他国へ子どもを養子に出すなんてこと、
日本にいるとなんだかピンと来ない。
でも、韓国ではこれまで20万人もの子どもが
西欧諸国へ養子として出され、今もなお年間2,000人ほどが送り出されているらしい。
そこには、かつての植民地支配からの根深い影響、在韓米軍の存在、
女性の地位の低い社会構造、
主には80年代に経済成長のためにとられた少子化政策からの影響など、
多様な問題が重層的に絡まっていた。
この映画は、そうした問題を、一つ一つ、映像を通じてひも解いていく。
特に深刻な問題だと感じたのは、韓国では家父長制を重んじるあまり、
最近に至るまで社会的にシングルマザーの存在を認めず、
シングルマザーに対して公的扶助も保障もなんら行ってこなかったということだ。
でもこれは韓国に限らず、世界中のどの国の女性にとっても
多かれ少なかれ共通する問題でもある。
この日本でも女性の賃金は総じて男性よりも低く、母子家庭の所得水準も低い。
そういう意味でこの映画は、「国際養子」というキーワードをもとに、
“女性”をとりまく根深い問題の数々を浮き彫りにしたともいえる。
当事者の姿に焦点をあてたドキュメンタリー映画は数多くあれど、
その姿を通じて見える社会問題の本質や未だ癒えない歴史の傷にまで迫る映画は
そんなに多くないんじゃないのかな。
すごく意欲作だと思うし、芯のある映画だとも思った。
・・
今日はその後、夜は別の友人と西院で会い、食事をした。
出会って間もないというのに、
同じ話題で同じようにおもしろがり、心安らかに笑うことができる。
私が何を言っても驚かない。
些細なことで立ち止まっては考えをめぐらすタイプの私とは違い、
物事のとらえ方がすごくザクッとしていて、話をしていると
自分の悩みがアホらしく思えてくる。
・・車来てるのに平気で車道横断したりもするし。
(そしてあまり人の話を聞いてなかったりもする。
何回か、「聞いてる??」って問い詰めた気が。笑)
でもなんか元気をもらえる人。
もっと勇気を持ってどんどんやろうと思ったし、
もっと大らかにいこうとも思った。
良い出会い。
良い夜。
コチさんじゃないけど、ドヴォルザークの「ロンド ト短調 Op.94」の
素敵な演奏を発見したので良かったら。
Michaela Fukačová/Dvořák Rondo
http://www.youtube.com/watch?v=ArFEdTBSGro&feature=related
同志社大学の構内には私の好きな詩人・ユンドンジュの詩碑があって。
嬉しくて思わず記念撮影。
詩碑の中にカメラを構えた自分が写ってるのがちょっとおもしろい。笑
昨日は同志社大学の寒梅館にチェロの演奏を聴きに行った。
アムネスティの設立50周年記念コンサートの京都公演で、
ヴラダン・コチさんというチェコのチェロ奏者のコンサートだった。
コチさんはプラハ室内オペラの首席チェリストでありながら、
かつて、チェコ・スロバキア国家に忠誠を誓う書類への
署名を拒否し、それにより投獄された経験を持つ方。
そのときアムネスティが積極的に釈放を求めて支援したとかで、
今回のコンサートツアーをする運びとなったらしい。
コンサートは盛況で、1,000席ほどのホールがほぼ満席。
コチさんのチェロは透明感があって優しかった。
特に、ドヴォルザークの「ロンド ト短調 Op.94」の演奏は素敵で。
楽曲の哀愁溢れる旋律がコチさんの辿った苦難の日々と重なるようで、
しっとりと聴き入らせてもらった。
伴奏のピアノもコチさんのチェロの優しい感じをうまく汲み取った、
控え目ながらもしっかり聴かせる演奏だったと思う。
ダブルアンコールを含め、2時間半にわたる素晴らしいコンサートだった。
そして、今日。
友人のゆじゃに誘われて、立命館大学で映画を観てきた。
『女と孤児と虎』という映画。
韓国からデンマークへ養子に出された当事者が
「国際養子」という存在の問題点について多角的に迫った
とても奥の深い映画だった。
そもそも自国から他国へ子どもを養子に出すなんてこと、
日本にいるとなんだかピンと来ない。
でも、韓国ではこれまで20万人もの子どもが
西欧諸国へ養子として出され、今もなお年間2,000人ほどが送り出されているらしい。
そこには、かつての植民地支配からの根深い影響、在韓米軍の存在、
女性の地位の低い社会構造、
主には80年代に経済成長のためにとられた少子化政策からの影響など、
多様な問題が重層的に絡まっていた。
この映画は、そうした問題を、一つ一つ、映像を通じてひも解いていく。
特に深刻な問題だと感じたのは、韓国では家父長制を重んじるあまり、
最近に至るまで社会的にシングルマザーの存在を認めず、
シングルマザーに対して公的扶助も保障もなんら行ってこなかったということだ。
でもこれは韓国に限らず、世界中のどの国の女性にとっても
多かれ少なかれ共通する問題でもある。
この日本でも女性の賃金は総じて男性よりも低く、母子家庭の所得水準も低い。
そういう意味でこの映画は、「国際養子」というキーワードをもとに、
“女性”をとりまく根深い問題の数々を浮き彫りにしたともいえる。
当事者の姿に焦点をあてたドキュメンタリー映画は数多くあれど、
その姿を通じて見える社会問題の本質や未だ癒えない歴史の傷にまで迫る映画は
そんなに多くないんじゃないのかな。
すごく意欲作だと思うし、芯のある映画だとも思った。
・・
今日はその後、夜は別の友人と西院で会い、食事をした。
出会って間もないというのに、
同じ話題で同じようにおもしろがり、心安らかに笑うことができる。
私が何を言っても驚かない。
些細なことで立ち止まっては考えをめぐらすタイプの私とは違い、
物事のとらえ方がすごくザクッとしていて、話をしていると
自分の悩みがアホらしく思えてくる。
・・車来てるのに平気で車道横断したりもするし。
(そしてあまり人の話を聞いてなかったりもする。
何回か、「聞いてる??」って問い詰めた気が。笑)
でもなんか元気をもらえる人。
もっと勇気を持ってどんどんやろうと思ったし、
もっと大らかにいこうとも思った。
良い出会い。
良い夜。
コチさんじゃないけど、ドヴォルザークの「ロンド ト短調 Op.94」の
素敵な演奏を発見したので良かったら。
Michaela Fukačová/Dvořák Rondo
http://www.youtube.com/watch?v=ArFEdTBSGro&feature=related
同志社大学の構内には私の好きな詩人・ユンドンジュの詩碑があって。
嬉しくて思わず記念撮影。
詩碑の中にカメラを構えた自分が写ってるのがちょっとおもしろい。笑
PR
この記事へのトラックバック
トラックバックURL
カレンダー
カテゴリー
プロフィール
HN:
fisun
性別:
女性
この記事へのコメント