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手をつなぐ

日々のこと、好きなもののことなどツラツラ書きます。

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大きな木のこと

今住んでいるところの目と鼻の先のところにある神社。
神社のなかに幼稚園があって、子どもたちの元気な声が窓を閉めていても聞こえてくる。
娘との散歩のとき、最後は必ずそこへお参りしている。
ここらでは珍しい、というかここ以外に無いとみられる樹齢何百年の大木が何本も植わっていて、ベランダから神社を眺めると、そこだけがさながら小さな森のように見える。
敷地内に入ると空気がスンと澄んでいて気持ちがいい。
ひしゃくに入れた水を娘の手に少し掛けてあげる。
その瞬間、目を見開いてヒャッとする様子がおもしろい。
御神木とみられる一番大きな木のざらっとした木肌にもそっと触れさせてもらうと、その瞬間も、娘はドキッとして私の方に手を引っ込めようとする。
でもその眼はキラキラとして、もっと、と言っているようにも見える。

いつも行っているから、神社の清掃係の人(身内の方かな?)とも顔見知りになり、会釈をするのも日課。
心ばかりのお賽銭を入れてガラガラと鐘を鳴らし、礼は娘も一緒に。
健やかに成長できますようにと祈って。

大きな木に娘の手を当てがうとき、触れさせてもらってありがとうございます、という気持ちが自然と沸いてくる。
この木ぃさんはなぁ、何百年も生きてきてはるんやで。私ら人間の先輩なんやでぇ。と娘に話しかける。
娘は抱っこひもの中から顔を見上げて私の話を聞いている。
本当に、木の包容力ってすごいなと思う。
感情の波に振り回されて何かを支配しようと躍起になることなんて決してなく。
こんなに小さな娘の手もそっと受け入れてくれる。

久しぶりに長田弘さんの木の詩集を読みたくなった。

謙虚に、慎まやかに。
そっと。









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