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手をつなぐ

日々のこと、好きなもののことなどツラツラ書きます。

ポーランド

雨の中、スピッツの「トビウオ」を聴きながら
自転車に乗って帰ってきました。

天気はすっきりしなかったけど
とにかく盛りだくさんで、”ホンマもん”にたくさん触れた日曜でした。
土曜は土曜で、女子ばかり4人でわいわいやってすごく楽しかったんやけど、
このブログは今書きたいことを。

・・

お昼にポーランドの至宝展を観に行き、
夜はライブを観に行った。

サントリーミュージアムでやってたポーランドの至宝展。
ポーランドといえば、大国の脅威に脅かされ続けた歴史をもつ国。
隣国から攻め入られるたびに領土の大きさが変わり、
1795年にはついに国家が消滅。
その後再び復興するも、首都ワルシャワは第二次世界大戦の幕開けとなった
ナチスドイツによる「ポーランド侵攻」を経てボコボコに破壊され、
文化的価値のあるものも、その多くは破壊もしくは奪われてしまった。

今回の展示では、一番最初にこの、ポーランドが破壊されて
再び復興するまでの歴史を追った映像が流されていた。
その国の辿った苦難の歴史の紹介を展示の最初に持ってくるというのは、
なかなかありそうで無い試みで、すごくいいなと感じた。

作品の中で特に目を奪われたのは、王宮に飾られていたとされる、
カナレットという画家が描いた風景画だった。
このカナレットの作品たちを観て、
本当に久しぶりに、絵に心を奪われるという経験をした。
そこに描かれていたのは王宮の中から見たワルシャワの街の姿。
馬車に乗った人々や窓から顔を出す人、建物の屋根で何やら作業をする人・・・
これ以上無いくらい緻密に描かれた街の様子。
そして街の上には当たり前に空があり、その空の中をちぎれた雲が流れ、
淡い太陽の光は街の路上に大きな影を作っていた。

時を超える絵だと思った。
カナレットが描いた空は、紛れもなく今に続く空だった。
街の匂いや風の冷たさが私にはわかる気がしたし、
そこで生きる人たちを私は知っている気がした。
極めてリアルに近い錯覚。
絵の中に溶け込む感覚というのかな。
今立っている場所がどこなのか判別できなくなるような、そんな感じ。
仮に、君は今ワルシャワの王宮の窓から街を眺めているんだよと言われたとして、
きっと何の疑いもいだかないような。
そんな感じ。
まさかこんな体験をするとは思わなかった。

カナレットの絵が素敵すぎて、その後の絵はあまり頭に入って来なかった。
なのでもう一度カナレットの絵に戻り、
たっぷり時間をかけて鑑賞した。
淡い太陽の光に包まれた美しいポーランドの街を旅した。

・・

何かを観たり聴いたりするときにいつも思うのは
上手だとか下手だとかいうのはもしかしたら大した問題じゃないのかも
しれないということ。
心奪われるものというのは、
そもそもそういう尺度で計れるようなものではないような気がして。
なんというかもっと、感覚に直に訴えかけてくるもの。
言葉で形容する隙や余裕を与えないもの。
・・エラそうなこと言ってますが。
でも、そう思うから。

観に行けて本当に良かった。
ホンマもんがありました。

なんだか長々となってきたので、とりあえずポーランド展の話はここまで。
(書き残したことがあるからまた明日もしかしたら書くかもですが。)






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