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手をつなぐ

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清河への道~新井英一ライブ その2

ライブの話を。
すごくソリッドで厚みがあるライブやった。

英一さんの声量のあるたっぷりとしたハスキーボイスが
まず素敵で。
安定感があって、でもこちらに油断する隙を与えない
迫力のある歌声。
相棒の高橋望さんのギターも良かった。
指の運びが正確なのはもちろんのこと、
英一さんの曲の世界観を
きっと誰よりも深く理解しているであろう音を鳴らす。
この声に今まさに必要なこのギター。
そんな音。
例えばクイズ番組で常に大正解が繰り出されるような、
あたかも次の問いかけが何であるのかもお見通しのような
そんな絶妙な。

素晴らしかった。

清河への道も良かったけれど、強く印象に残ったのは
金敏基(キム・ミンギ)という韓国の作曲家が作った「ひでり」という曲のカバー。
ひでりを嘆く農民のやるせない心情を歌ったこの曲、
英一さんが歌うとめちゃくちゃカッコ良かった。
 
“悲しすぎてなんだか楽しくなってきた”
このフレーズをあそこまで力強く歌える人はそうそう居ないと思う。
絶望の中から希望を見つける強さみたいな。
まるで外につながる重い鉄の扉を一気に押し開くかのような
そんな吹っ切れた力強さをあの歌声からは感じた。

 
あとね、英一さんをサイドからじっと見ていていいなぁ!って思ったのが
ギターを弾きながら歌うときの肩の動き。
前後にゆらりと動かしながらギターを鳴らすんやけど、
その動きがなんともセクシーで。
きっとあの肩で色んな場所の色んな時代の
色んな空気を切ってきたんやろうな。
そんな年季の入った逞しい男の肩。
ずっと見ていたいくらい素敵やった。
それでいてご本人、MCはすごくお茶目で。
歌ったらかっこ良くて話したらおもしろい。
そのギャップがね、もう・・惚れてまうやろ~です。ホントに。

・・

私、英一さんみたいな
かっこいいおじさん(もしくはおじいちゃん)と付き合いたい。


以前、この話を母にしたら、
母から、「あんたがいいんやったら私は別にいいけど、
でもせめて父より一歳でもいいから年下の人にして。
(父が)ショック死するかもしれんから」とお願いされた。

英一さんは・・・1950年生まれ。
今年還暦かぁ。
ということは父と同級生。
・・残念!

さて・・・。
そんな感じで英一さんがいかに素敵なシンガーであるかが
しっかり伝わったかと思います。笑
とりあえず満足。




「ひでり」(日本語訳詞) 

葦のはらっぱを過ぎて山道に入り
いくつか曲がると目の前が開けてくる
道端に咲く花はなんでこんなにきれいなのか
冷たい風は休むことも知らないのか

*エヘイヤ オラリア オラリナンダ エヘイヤ
からっぽの背負いこを背に 枯葉をくわえて私は行く

いつまでも続くひでりに たんぼも畑もひびだらけ
カラカラの畦道には野ネズミが這いまわるばかり
竹よ竹よ なんでみんな死んでしまったのか
古びた家の軒下の苔までひからびてしまった


このひでりいつになったら終わるんだ
一雨ザッとこないものか
太陽よ、無情なやつ 陰ることをしらないのか
一歩一歩無心な歩みよ
かなしすぎて、なんだか楽しくなってきた




日本で活動しているイ・ジョンミさんというシンガーも歌ってる。
가뭄 (日照り)
http://www.youtube.com/watch?v=HztGYUc3gmU

 
 2881190a.jpeg
 






 沈んでは昇る太陽のように
 英一さんが歌う「ひでり」のように
 困難に屈しない強い心が欲しい。






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