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手をつなぐ

日々のこと、好きなもののことなどツラツラ書きます。

清河への道~新井英一ライブ その1

またまた桃谷のタルマヂへ行った。
(タルマヂについては5月4日の日記を参照。)

昨日の夜、新井英一のライブがタルマヂであったのだ。
え、ファンやったの?って思われそうやけど・・・
ファンではないどころか、「清河への道」くらいしか知らなかった。
昨日までは。

私と親しいあみさんいう人がいるのですが。
なんかね、白髪混じりの長髪を後ろで結んでて
永遠に少年の心を持った50歳の男の人。
あみさんが誘ってくれた。
でも当の本人が急用で来れなくなって。(よくあること。)
私とはなでライブを観た。

あ、はなのことを知らない人がいるのか。
んー・・・。
よし、知らない人にはなのことが伝わるような言葉を考えて
書いていこう。

ライブは開演前ギリギリに行ったにも関わらず、
はなのお陰で英一さんの至近、
ステージに向かって右サイドの一番前で観ることができた。
はなは座って観ることが難しいので
お店の人が座布団をたくさん敷き詰めてベッドをこしらえてくれた。
その上にはなを寝かせ、ホッと一息。
そしてざっと辺りを見渡してみた。
人・人・人!!
せいぜい50人くらいが限度であろう空間にその2倍は人がいた。
 
私の母より上の世代の人たちが主流、
父より上の世代と思われる人たちもチラホラ。
そんな中、最前でチューブを鼻から通して寝転がるはなと
いかにも心もとない若造の私はかなり浮いていた。(と思われる。)
 
ほどなくして新井英一(英一さん)登場。
ギターを持った相棒も隣にいる。
一気にテンションが上がっていく。
 
ギターの音がダンと鳴り響いた瞬間、
はなが「きぃぁ~~~~~」と声を上げた。
顔は満面の笑み。
はなのキラキラした瞳が、
音の鳴る方と私の目の辺りとを行ったりきたりする。
興奮するはなの顔に自分の顔を近づけて
「始まったよ!」とささやいてみた。
はなの頬や髪に触れながら
英一さんの歌声に耳を傾けた。
 
・・

書き出したらちょっと長くなって読みづらくなりそうなので
英一さんの歌の感想は続編として分けて書くことにします。
英一さんはライブ中、何度も私とはなを見て笑いかけてくれた。
最後、はなの足をつかんで上下に振ったりも。
はなはそれに素直に反応して笑っていた。
 
・・

終演後、何人もの人が話しかけてきた。
「彼女(はなのこと)、喜んでたね!良かったね!」
「ニコニコ笑って嬉しそうやったねぇ」
色々。

そんななか、「彼女は英一さんのことが好きなんですか?」と
尋ねてきた年配の男性がいた。
好きやと思いますよ、と私が答えたら、
その人、いかにも満足げに二回ほど深くうなづいた。
うん、うん、と。
そして、
「彼女の英一さんを好きな気持ち、是非伸ばしてあげてくださいね!」、と。
 
おそらくは筋金入りの英一ファンやろう。
ちょっとおかしな幸せな時間。


 
タルマヂはエレベーターの無い3階にあるから
帰るためにははなを担いで車椅子のある1階まで降りなければいけなかった。
私がはなの足の方を持ち、お店の男性スタッフが上半身の方を抱えて
階段を恐る恐る降りた。
その様子を見守る人たち。 
途中で、「替わろうか?」という声が何度か掛かる。
たぶん、見てられない!という感じやったんやと思う。
実際、力のない私はフラフラで。
・・情けない。
 
何とかかんとか車椅子にはなを乗せて、
はなの家まで車椅子を蛇行運転しながら歩いた。
・・はなの車椅子、あんなに重たかったっけ!?
歩道に緩やかな傾斜がかかっているせいで
何度も車道の方に突っ込みそうになっては
慌てて軌道修正した。
 
でも、久しぶりのはなと二人の外出は楽しかった。
色んな話をした。
ライブで歌われた曲のサビを歌ってみたり。
はなは足をつき上げて「ひゃぁ~」と大爆笑していて
つられて私も声をあげて笑った。
夜道を意味もなく笑いながら行く二人組。
 

途中、自転車で横を通り過ぎたお兄さんが
2、3回、いぶかしげに振り返っては私たちを凝視していた。
それもなんかおかしかった。



幸せな夜の話。


 
 

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