手をつなぐ
日々のこと、好きなもののことなどツラツラ書きます。
露
- 2017/05/31 (Wed)
- 日々のこと |
- CM(0) |
- Edit |
- ▲Top
とても久しぶりに。
とても久しぶりに三宮の街を歩いた。
私が高校時代を過ごした街。
海を見ながら電車に揺られて、毎日のように下車して歩いた。
始めて知った、まち。
あの頃、三宮はとても大きな街だと思っていた。
何でもあって、知らない何かに満ち溢れていて、いつもワクワクした。
私は何にも知らなくて、知らないことにも気づいてなくて、でもそんなことはどうでも良くて。
何でもできるような、どこにだって行けるような、そんな気がするのに、でもどうすれば行けるのか、何ができるのか、わからなかった。
抱えきれない期待と自意識。
別に明日死んだっていいしな、なんて思ったりもして。
見上げた空がとても青くて、鮮やかで、手におえない。
息苦しさの正体を探していた。
あの頃。
…
久しぶりの街は戸惑うほど様変わりしていた。
いつもの待ち合わせスポットは跡形もなく消え去っていて、駅の名前すら変わっていた。
なんとなく寂しいような気がした。
変化の過程を全く知らないくらいこの街から離れていたくせに。
勝手やな。
あの頃の私が今の自分を見たら何を思うかな。
大人になった?落ち着いた?
いや…
大丈夫かなって思われそうだ。
これが正しいという信念のようなものはどこから湧き出てくるんやろう。
私はいつもどこか宙ぶらりんで所在ない気がする。
母になったのにな。
懐かしい人と懐かしい話をしたい気分。
海を見に行きたい。
…
誰にもいわずにおきましょう
朝のお庭のすみっこで、花がほろりと泣いたこと。
もしも噂がひろがって蜂のお耳へはいったら、
わるいことでもしたように、蜜をかえしに行くでしょう。
金子みすず 『露』
とても久しぶりに三宮の街を歩いた。
私が高校時代を過ごした街。
海を見ながら電車に揺られて、毎日のように下車して歩いた。
始めて知った、まち。
あの頃、三宮はとても大きな街だと思っていた。
何でもあって、知らない何かに満ち溢れていて、いつもワクワクした。
私は何にも知らなくて、知らないことにも気づいてなくて、でもそんなことはどうでも良くて。
何でもできるような、どこにだって行けるような、そんな気がするのに、でもどうすれば行けるのか、何ができるのか、わからなかった。
抱えきれない期待と自意識。
別に明日死んだっていいしな、なんて思ったりもして。
見上げた空がとても青くて、鮮やかで、手におえない。
息苦しさの正体を探していた。
あの頃。
…
久しぶりの街は戸惑うほど様変わりしていた。
いつもの待ち合わせスポットは跡形もなく消え去っていて、駅の名前すら変わっていた。
なんとなく寂しいような気がした。
変化の過程を全く知らないくらいこの街から離れていたくせに。
勝手やな。
あの頃の私が今の自分を見たら何を思うかな。
大人になった?落ち着いた?
いや…
大丈夫かなって思われそうだ。
これが正しいという信念のようなものはどこから湧き出てくるんやろう。
私はいつもどこか宙ぶらりんで所在ない気がする。
母になったのにな。
懐かしい人と懐かしい話をしたい気分。
海を見に行きたい。
…
誰にもいわずにおきましょう
朝のお庭のすみっこで、花がほろりと泣いたこと。
もしも噂がひろがって蜂のお耳へはいったら、
わるいことでもしたように、蜜をかえしに行くでしょう。
金子みすず 『露』
PR
カレンダー
カテゴリー
プロフィール
HN:
fisun
性別:
女性
この記事へのコメント