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手をつなぐ

日々のこと、好きなもののことなどツラツラ書きます。

キツネ。

席替えをした。
学校の方針(?)で毎月席替えをすることになってて。
引いた番号は42番。
一番後ろの窓際の席だった。

・・

聴覚のことを学ぶ授業で、二人一組になっての演習があった。
演習は二人のうち一人が自分の手で両耳を塞ぎ、相手が話す昔話を聞きとって
それを後からこう聞こえましたと発表するというもの。
前の席に座るタカハラさんとペアになった。

最初、私が耳を塞いでタカハラさんが話す昔話を聞いた。
くぐもった音で聞こえてきたのは、桃太郎の話だった。
「昔むかし、あるところにおじいさんとおばあさんがいました。
おじいさんは山へ芝刈りに行き、おばあさんは川へ洗濯に出かけました。
すると、川の上の方から大きな桃が流れてきました」

ここでタイムアップ。
私は塞いでた耳を開いて、それをそっくりそのまま復唱。
「・・すると、川の上の方から大きな桃が流れてきました」
どの音が聞きとりにくかったかなどを確認して、役割交代。
次は私が話す番に。

このとき、実は私も桃太郎を話す気満々やったので
ちょっとどうしたもんかなと。
同じ話をしても良かったけど、ちょっと考えてこんな話をした。
「昔むかし、あるところにおじいさんとおばあさんがいました。
二人はとても親切でした。
隣の家には少しイジワルなおばあさんがいましたが、二人はそのおばあさんにも
親切にしていました。
ある寒い夜のこと、親切な二人の家の扉をトントンと叩く者がいました。
おばあさんが戸を開けると、そこには死にかけのキツネが横たわっていました。
キツネは言いました。
「すいません、よろしければ一泊ここに泊めてやくれませんか」と・・・」

ここでタイムアップ。
タカハラさん、この話を復唱。
「・・死にかけのキツネが横たわっていました。キツネは言いました。キツネは・・・」
まで言って、そのあと、やや怪訝な顔になって、「・・この話何ですか?」と。
この話ね、私が今作った話って答えたら、
タカハラさん、えぇ~・・・ってやや絶句して、そのあと、
「そしたらこれ、昔話じゃないじゃないですか」と。
ああ~そっかぁって。
アハハハハ~!って笑ってたら授業が終わってた。

そのあとの休み時間、タカハラさんと打ち解けて仲良くなった。
大体私はこうやって人と仲良くなる。
この人なんか・・・思ってたのと違う、と思われてそれで。笑
でも私はいつもこんななのに、初対面ではそう思われないことがどうも多いらしい。
落ち着いてるとか、しっかりしてるとか言われる。
でも長く付き合うと段々わかってくる。
こんなんなのだ。

なんか、人に緊張感を与えたくないなぁと思う。
もっと気楽で適当でいい。
人見知りする人とならなおさらそう思う。
私に気をつかうことなんて何もないのにって。
だからそういうときはしょーもない話をする。
グダグダな話。
話しても話さなくてもいいやろうみたいなことを話したりもする。
それでその人の笑顔が見れたらホッとする。
良かった、と思う。



明日も一限から!

頑張る。



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